しみずっちの窓から㉗ ~ 落ち葉っていいね! ~
令和4年(2022年)11月28日
落ち葉って いいね!
表紙の写真は現在の施設敷地内にある野外炊飯棟周辺の様子です。辺り一面にコナラなどの落ち葉が敷き詰められています。まさしく「落ち葉の絨毯」ですね。踏みしめるとサクサク感も伝わりととても心地よいです。
とはいえ、とかく落ち葉は嫌われ者です。かくいう私の家でも、毎日のように路上に落ちる落ち葉の清掃に追われ、正直厄介者の存在です。(「はけどもはけども落ちてくる ああ濡れ落ち葉 うらめしや」しみずっち心の叫びより*苦笑)
でもこの落ち葉が、私たち人間をはじめ生物が暮らす環境を潤し守ってくれる重要な役割を果たしていると知ったとき、落ち葉を見る目が変わりました。
ご存じの方も多いでしょうが、私たち人間が冬支度をするように、樹木も葉を落とすことによって冬支度をしています。このお便りでも以前記しましたが、春から秋の初めにかけて盛んに光合成をして葉から栄養分を作り出していた樹木も、冬近くになると日照時間が短くなり気温も低くなることから、光合成しにくい葉があることで大きなエネルギーが奪われてしまうため、紅葉を行い、そして落葉を始めます。すなわち、樹木は葉を落とすことでエネルギーの消耗を抑え、自らの身を守るわけです(21号「紅葉が教えてくれること」参照下さい)
そして、地面に落ちた葉は、ミミズなど地中生物によって食べられ、加えて土の中では微生物によって分解されることで、腐葉土となります。これが栄養となり再び根から吸収され、やがて木々を生長させるのです。このように樹木は、冬のこの時期に自分の身体の一部を切り離して、寒さ厳しい季節を乗り切り、やがて訪れる芽吹きの春への準備を行うわけです。
それにしても、なんと無駄の少ないリサイクル。命をつなぐリサイクルといってもよいのでしょうね。私たち人間は自然界が繰り返し行うこのリサイクルのおかげできれいな空気を吸い込んだり、木々の実りをいただいたりすることが出来るのです。はきとった落ちた葉を、樹木の根元にそっとかぶせながら、ついぞ「ありがとう。がんばって」と声かけしているしみずっちでした。(笑)
写真:施設内の落葉の様子①(イチョウ)
写真:施設内の落葉の様子②(ホオノキ)
☆おまけの写真(白峰 西山から見た白山11/25撮影*雪をいただいた白山が青空に映えて美しかったです)