しみずっちの窓から㊹ 顔晴ろう ☺
令和5年(2023年)4月10日
顔晴ろう ☺
『顔晴ろう』この言葉を昨年来このお便りでも何度か使わさせていただいています。(前回の文末にも使用しました*笑)
私の大好きな言葉の一つで、顔が晴れる=笑顔で、いっしょに、前向きに取り組んでいこうという「呼びかけ」言葉です。
実はこの言葉、あの東日本大震災時から使われ始めた「造語」(つくられた言葉)なのです。
当時、被災地には全国各地より救援のための物資の提供やボランティアの派遣などが頻繁に行われました。加えて「頑張って!」など、応援メッセージももたくさん被災者の方々に寄せられました。日本には「困ったときはおたがいさま」、「助け合っていこう」といった共助の精神や文化が根付いていることを改めて感じたものです。
「頑張れ!」もけっして悪い言葉ではありません。人を励まし力づける言葉です。
ただ、字のごとく、「頑(かたく)なに張りつめていきなさい。」と、上から押さえつけるような圧も感じられる言葉です。未曾有の大災害に遭った被災者の方々には、大切な家族を失い、住む家もなくなり、明日どうやって生活をしていこうか路頭に迷い茫然自失となっていた方も多かったに違いありません。そんなときに「頑張れ!」は少々酷な言葉に感じた方もいたはずです。
そうした被災者の気持ちを察してつくられた言葉『顔晴ろう』には、「被災者の方々もがんばっている。自分たちも、置かれたこの場所で、顔を晴れやかにして(すなわち笑顔で)自分の果たすべき役割を明るく前向きに取り組んでいこう。そうすれば周囲はもちろん、回り回って被災者のみなさん、そしてこの国をも元気にするだろう」そんな思いが込められているのです。
そうですよね。笑顔でポジティブに取り組む人のそばにいると、なぜだか自分も元気をもらえます。笑顔は笑顔を呼ぶように、人々の前向きな姿勢には周囲を動かす力があるのですね。
年度初めの職員会議で、私は施設の職員にこう呼びかけました。「この施設を利用する方々に、より満足して帰っていただくように、一人ひとりの役割にやりがいをもって、明るい笑顔で前向きに取り組んでいこう。そして助け合って、チームで顔晴ろう。」と。少々かっこよすぎるかもしれませんが、そうした心持ちで仕事に取り組むことが利用するみなさんへの最大のサービスにつながると私自身まじめに思っています。
この1年、まだまだ不足なところもあるかもしれませんが、職員一同チームとなって顔晴っていきます。どうぞよろしくお願いします。
ところでこの野花たちも、自らの生命をいっぱい輝かせていますね。元気をもらえますなあ。
写真(野に咲く花① ホトケノザ 4/11撮影)
写真(野に咲く花② タンポポ&カラスノエンドウ 4/10撮影)