しみずっちの窓から㉕ かわいい子には体験を 忘れずにこの一言も!part2

令和4年(2022年)11月15日

かわいい子には体験を 忘れずにこの一言も PART2

表紙の写真は、私が毎朝ルーティンとしているジョギング途中に撮ったものです。(タイトルは「白山と朝日」)いまいち(いや、いま2かな)写りが良くなくて感動を伝えられないのは残念至極。(ごめんなさい)スマホのカメラ機能に文句を唱え、自分の撮影技能を棚に上げている私自身が最大要因でしょうが・・・、自然相手の風景写真は、やはり思い通りになかなか撮れないものですね。(言い訳がましくてすみません。*苦笑)

自然体験やアウトレジャーにも同じことが言えそうです。たとえば、釣りなんかしていて、全然魚が釣れないことってありますよね。場所を変えても、えさを多めにつけても、全然かからない。やーめた。ってことも。自然を相手にする活動は思い通りにならないことや失敗すること(危険なことも)が多いものです。が、しかし、そこにこそ自然体験の魅力があると私は思うのです。言い替えるならば思い通りにならないところに人が育つ「学び」があると思っています。

前述の釣りは、気象条件や魚の特性、仕掛けの種類などによって釣果が変わってきます。そこには試行錯誤が伴います。この方法がダメなら別の方法を試してみようと。また、いろいろ知識や技能を蓄えてから再挑戦することだってできるわけです。

ところで、子どもが失敗していじけているときに、親をはじめ周囲の大人がどのような言葉かけをしたら良いのか。前号で予告させていただいたとおり、その言葉かけ一つが子どもの今後の成長に影響を与えてきます。

釣りを例に良い例と悪い例を挙げてみましょう。
まずは、悪い例(●)
「やっぱりおまえは何をしてもダメやな」「おまえなんか連れてこなければ良かった」
→ 最悪です。このときの子どもの心はしぼんで穴が空いた風船状態です。
このこと一つ捉えられて全人格を否定されているように感じてしまいます。

「こんなことできんでも生きていける。勉強できるようになればいいよ」
→     なぐさめたつもりでも、体験をがんばろうとした気持ちを認めていません。
「こんなこと」という言葉も引っかかりますね。勉強とは・・・?

次に良い例(○)
「次どうやったらうまくいくと思う? いっしょに考えてみようよ」
「釣れなかったこの経験でまた一つ学べたね。お父さんも勉強になったよ」

→ 子どもの経験を認めています。そして、子どもの意識を未来へとシフトさせようとしています。いっし                         ょに考えようとするスタンスもいいですね。

以前このお便りで、体験活動は子どもの自己肯定感を育むと記しました。(第5号参照) 自己肯定感とは、「自分自身に満足している」「自分に自信がある」といったプラスの感情です。体験活動を通して、周囲の大人たちから「認められる経験」をした子どもは、安心して自分らしさを発揮します。それが他者と比べ過ぎない、望んでいる自分づくりに役立つのです。

*参考までに、『子どもの自己肯定感を高めるマジカル言葉』を添付しました。
生活場面でも活かせる言葉です。ぜひご活用下さい。(言うは易しのところありますが・・・)

自己肯定感を高めるマジカル言葉td

結びにひとこと。体験活動にチャレンジした子どもは、失敗もします。でもそれ以上に大きな「学び」の機会を得ています。「遊んでばっかりで、勉強もしないで」と言いたくなる気持ちもわからないわけではありません。ですが、二度と戻らない子ども時代にこそ、自然の中での活動、遊びを存分にさせていただきたいと思います。もちろん、釣りだけでなく、花や昆虫、樹木や化石、星空のことなど、興味を持つだけでも良いのです。認めてもらえた子どもたちは、思い通りにいかない自然の中で、自ら工夫して遊ぶようになり、探究心や創造性を発揮して、主体的に活動に向き合うはずです。それは将来を生き抜く力に必ずつながるはずです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

(このお便りだんだん長文になってきました。いかんなあ *反省します)

写真(子ども自然学校 エンジョイ家族「イワナ」より)

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